八丈島・三宅島探鳥
2018.5.16-24
同行者の灰庭氏の記事:http://ashgarden.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/20185-7bf6.html
  この度、鳥がご縁でFacebookで知り合い、ボクより1周り若い灰庭氏と期せずして八丈島・三宅島探鳥をする機会を得た。お互いに八丈島・三宅島探鳥は初めての経験であり、観光も兼ねゆっくり楽しみたいということから、以下のような案で実行となった。すでにこの探鳥紀行については灰庭氏が彼のブログに発表されているが(http://ashgarden.cocolog-nifty.com/blog/)、小生なりにもまとめてみた。
                     日程の概要 
5月 16日(水) 22:30 東京竹橋桟橋発
   17日(木)  5:00 三宅島着
           5:55 御蔵島着
           8:50 八丈島着                   あしたば荘泊
   18日(金)        八丈島                    同上泊
   19日(土)        八丈島                    同上泊
   20日(日)   9:40 八丈島発
           13:25 三宅島着                   新鼻荘泊
   21日(月)                                  同上泊
   22日(火)                                  同上泊
   23日(水)   13:35  三宅島発
          19:00  東京竹橋桟橋
   24日(木)  0:00  東京八重洲口夜行バス
           6:30  なんば着                   バス泊
 16日
 東京竹橋桟橋 21:15
5月17日
三宅島寄港(3:53)
 三宅島 (4:11)
 御蔵島 4:43
御蔵島寄港  5:06
 
 オオミズナギドリの群れ 5:17
 
八丈島、八丈小島が近づく  7:28
 
 神湊(底土)港到着 8:05

 先ず予約済みのレンタカーに乗ってビジターセンターのある八丈植物公園を訪ね情報収集。
 館長自ら丁寧に探鳥情報を教えてくださったが、現在植物公園内の状況は余り芳しくないらしい。その他の地域も教えてくださったが、声にあまり力がなかったのがちょっと気に掛かった。 園内を歩き廻ったが、色々な木が茂る一見素晴らしい環境なのに鳥の姿どころか鳴き声さえ聞こえない。スズメと飼育されているキョンに出会っただけ。
  植物公園は期待外れで一寸がっかりしたが、次に教えていただいた鴨川林道を偵察することにした。
  道はメイン道路を外れるとすぐに自然林が生い茂る山道に入り、ものの15分も走るとタネコマドリやイイジマムシクイ、ホトトギス等の声に満ち溢れた深い谷川沿いの林道となる。車がカーブを回るとキジバトが歩いて居たり、道端からアカコッコが飛び立つ。これは素晴らしいと車を止めるといきなり
イイジマムシクイが囀っている場面に出くわし急い
スズメ
キョン
 キジバト アカコッコ 
でシャッターを切った。直ぐ近くでも、少し先でもコマドリやホトトギスの声。ところが二人でいくら探しても木の葉が邪魔で姿が見えない。そこで灰庭氏は上流部を、ボクは下流部を探鳥をすることにした。
 これはと思うポイントに静かにしてじっとしていると、イイジマムシクイは数m先きまで寄ってきて、大きな声で囀りながら物珍しそうにボクの周辺をうろうろする。カメラを向けてもさほど驚く様子もない。他の鳥を探すが、声はすれども姿を見せず。灰庭氏も全く同様だった。
イイジマムシクイ 
 時間的に探鳥は余り期待ができないので、あとは観光も兼ね島全体の様子を探るために八丈富士方面を右回りに散策することにした。
 大潟浦園地の浜の火山岩礁ではキジバトやカモメ、展望所近辺で子育て中のイソヒヨドリ夫婦、芦原にホホジロを認めたぐらいでさしたる収穫はなかったが、南原からは間近に八丈小島が望まれ、溶岩で形成された海岸はなかなか迫力のある光景であった。
キジバト  イソヒヨドリ♂ 
 ♀  ♂
♂   ホオジロ
大潟浦園地の浜の火山岩礁  八丈富士山麓から八丈小島を望む 
 その後、アロエ園から八丈富士登山道を登り、ふれあい牧場を抜け下山したが、牧場ではあちこちでキジが鳴いていた。
 宿は中之郷の民宿「あしたば荘」。近くに温泉が多いのと夕食時の焼酎がサービス、ネットでの口コミ評価が良いので選んだ民宿だが、宿へのアプローチ、宿周辺の手入れが余り行き届いておらず、部屋の狭いのが気になった。主人は夕食時、ちびちび飲みながら客と話すの好きな人だった。料理は土地の魚と野菜を使った島料理、新鮮で美味しかった。
 
あしたば荘 
ブーゲンビリア   見晴らしの湯
 5月18日
 7時の朝食時まで、宿近辺を思い思いに探鳥。近辺をホトトギスが鳴きながら飛び回っているが、なかなか姿を見せない。宿は一周道路の直ぐ下の海側にあり、海へと下る傾斜地の玉石作りの石垣の上に建っている。屋敷の庭や周辺の畑、林は一見絶好の鳥の生息地のように見えるが、実際に歩いてみると、鳥影は意外に少なく、スズメ、キジバト、ヒヨドリ、ウグイス、モズ、イソヒヨドリ、シジュウガラなどを認めるに過ぎなかった。  下りは良いが上りがきつく、重い望遠カメラを持っての探鳥はハードだった。そのうちホトトギスが鳴きながら飛ぶコースも次第に読めてきて、そのコースに当る長楽寺近辺で来るのを待つことにした。予測通り何回か接近してきたがなかなか姿を認めず、何とか電線に止まった一瞬を撮影できた。また高い木の梢で大きな綺麗な声で囀る鳥を発見し何枚か撮ったが、後から拡大するとそれがアカコッコだった。さらに宿の隣の廃屋の石垣の上で虫をほうばるアカコッコを撮ったが、どうやらこの近辺で巣を構え雛に餌を運んでいるものと推測された。
キジバト  ヒヨドリ 
ウグイス  シジュウガラ 
イソヒヨドリ  ホトトギス 
アカコッコ 
 朝食後、早朝の植物園を再度探鳥したが鳥の気配が全く感じられない。さっさと諦め、植物園から近い和泉親水公園、ホタル水路など探鳥するが、ホトトギスとウグイスが鳴いていただけ。ここは諦め昨日鳥の多かった鴨川林道を再度探鳥。3時間ほど思い思いに探鳥したが、「ホトトギス、タネコマドリ、アカコッコ、モスケミソサザイ、オーストンヤマガラ、シジュウガラなどの声は聞こえど姿は見えず」は昨日と変わらず、写真になったのはキジバトやイイジマムシクイばかり。八丈島での探鳥は余り期待できないと感じた。
 観光に重点を切り替え、三原山南側の急カーブの多い登龍道路を登りきると、素晴らしい見晴らしの登龍峠展望台。八丈富士の頂上は海からの上昇気流により、何時も雲に覆われていた。
 
登龍峠展望台からの展望
 さらに道を進むと右手に「ポットポール」と書いた案内板があり、そこを山側入った。余り車が入らないようで、道路は落ち葉で覆われていたが、一応舗装はしてある。10分も走ると橋があり、そこがポットポール。和名は「こん沢林道甌穴群」。 岩盤が流れる水や小石で削られてできる段々状の一連の凹みだ。
 さらに進むと、この道は再び外周道路に出るのだが、途中にタネコマドリの姿がチラッと見えた絶好の観察場所を発見し、そこでしばらく観察。確かにここは観察には絶好の場所のようで比較的見通しが良い。

 しばらく待機して観察したが時間がせまってきたので、ここは明日一番に来ることにし帰路に就いた。 途中、八丈島の最南端にある八丈島灯台、洞輪沢漁港に立ち寄ったが、この辺り一帯を名古と呼び、古くから名月鑑賞の最適地となっている。一旦宿に戻り、見晴らしの湯で今日の汗を流した。
八丈島灯台  汐間漁港(見晴らしの湯から) 
 
 5月19日
 朝食前に宿周辺の探鳥。相変わらずヒヨドリ、キジバト、モズなどしか出会わない。あちこちにラッパ状の島ユリが咲いていた。 
 ヒヨドリ キジバト
 モズ 島ユリ 
 朝食後は昨日見つけた タネコマドリの観察場へ直行。車をハイドにして待つこと約2時間。近辺に声はするが狙った場所に来る気配がない。しかしイイジマムシクイは相変わらず活発に活動し、すぐ近くまで挨拶に来てくれた。
イイジマムシクイ 
  ここはあきらめ、観光を主に島を巡ることにした。先ず周辺道路を右回りに八丈富士方面へ。今回は八丈富士登山道へは行かず島を一周することにした。大潟や荷浦辺りの海岸は溶岩流がそのまま海に流れ込んでできている。島の最北端に大越鼻灯台があり、それを過ぎると南海岸になり、ものの30分ほど走るともう島の中央部の三根地区だ。ここには神湊漁港や新湊(底土)港がある。昔この海岸から流人が舟で脱走を試みたらしく「抜船の場」と彫られた石碑、および「流人の碑」が建ち、島の悲しい歴史が偲ばれた。
荷浦付近の海岸 大越鼻灯台
  これより島を横切り樫立地区の六日ケ原砂丘(黒砂)へ。砂丘へ行くには車を路肩に置いて約20分ほど急な山道を登らねばならない。途中ヒチトウメジロの群れ、ホオジロなどに会い、アマツバメが海辺を舞っていた。
 ヒチトウメジロ
ホオジロ  アマツバメ 
  黒砂砂丘とは、海辺の急な花崗岩の表面に流れ出た黒い小粒の軽石の破片が積もったような所で、崩れやすく道もそこで寸断され、柵も倒れ草も生えていなかった。
5月20日 
 今日は9:40発の船で三宅島へ向かう日。朝から風が強く船が来るかどうか心配したが、どうやら予定通リ運航しているらしい。朝食前に車で村の周辺を探鳥するが、ほとんど鳥と出会わず。この島のあちこちでイタチと出会ったが、野ネズミ退治のために移入したのが増え過ぎてしまったらしく、野鳥の少ない一因としてイタチによる捕食も考えられた。
 強風の中、船はほぼ定刻に無事新湊(底土)港に着岸した。   
橘丸 7,500トン 着岸 
さらば八丈島 
  途中波はさほど高くなかったが、水鳥との出会いもなく、予定通り13時過ぎ三宅島到着。レンタカーを借り直ぐにアカコッコ館で探鳥情報を得る。
 三宅島到着 13:05
アカコッコ館 
  先ずアカコッコ館の水浴び場を覗くと、アカコッコ、ヒチトウメジロ、シジュウガラ、イイジマムシクイ、オーストンヤマガラなどが、入れ代わり立ち代わり水浴びをしに来る。アカコッコは時に手の届きそうな場所まで近寄って来る。ただ日陰で暗く、また水浴び場が少し遠くて、なかなか良い写真は撮れないのが難点だ。
アカコッコ 
 ヒチトウメジロ
イイジマムシクイ 
 シジュウガラ オーストンヤマガラ 
   ここはそこそこにして、先ずはアカコッコ館・大路池周辺一帯を偵察がてら探鳥することにした。周囲の茂みから盛んにタネコマドリ、イイジマムシクイ、モスケミソザザイ、また遠く近くにホトトギスの声が聞こえてくる。森の奥からカラスバトのウーという鳴き声も聞こえた。
  アカコッコ館から大路池に至る散策路周辺を懸命に探し、ようやく数羽のタネコマドリの鳴く姿を捉えることができた。時々散策路を走って横切るモスケミソサザイと思われる小さな姿を見かけたが、写真に捉えることはできなかった。
 
 大路池
 タネコマドリ
大路池 
  盛んに鳥の声は聞こえるものの鳥を探すのはなかなか難しく、写真に捉えるのはなおのこと難しい。
 兎も角八丈島より鳥の豊富なことは確実で、明日に期待しアカコッコ館に近い民宿・新鼻荘へ向かった。
 新鼻荘は女将が経営する民宿で、探鳥をする人たちに好評で、餌台や水浴び場が設置され、手入れされた広い芝生の庭があり、建物も良く掃除の行き届いた広い部屋で、非常に気持ちよく過ごすことができた。
 5月21日
  宿で朝食におにぎりを作ってもらい、夜明けから最北部の伊豆岬へウチヤマセンニュウを見に行く。宿から約40分で伊豆岬到着。すでに岬のあちこちでウチヤマセンニュウが鳴き交わしていた。
以上ウチヤマセンニュウ   ホトトギス
  約1時間、夢中でシャッターを押したが、時々アマツバメが飛び交い、ホトトギスが遠く近くを飛びながら鳴くだけでそれ以上の収穫は望めず、車で岬を一巡りしてから、近くの次の探鳥地予定地、御祭神社、薬師堂へ向かった。
 神社への参道入口付近右手の畑にはメジロやシジュウガラ、アカコッコ等が群れていたが、そこから奥の参道、神社や薬師堂辺りは巨木が鬱蒼と茂り薄暗く、ほとんど鳥の気配もしなかった。
アカコッコ 
  時間があるので観光を兼ね、島を右回りに巡ることにした。 ものの十分も走ると2000年噴火による火山泥流で埋没した椎取神社が道路右手に見えた。すでに周辺は緑で覆われているが、当時のスダジイの巨木が枯れて白骨のように山肌に立ち、それがホトトギスの絶好の止まり木となっていた。
 
 
  道路の海側は1940年に噴火した「ひょうたん山」で、それによってできたスコリア丘だ。スコリアとはガスの抜けた穴が多数ある暗黒色の軽石のことだ。ハシブトガラスが餌を探していた。
 
スコリア丘、後方は雄山  ひょうたん山とスコリア丘 
  三宅島空港を経てさらに数Km行くと左手海側に「長太郎池」の看板。道を下ってゆくと海岸に出る。どれが池かと思っていたら、海岸べりの岩礁の潮溜まりがそうだった。海上遙か向こうに島の周囲が断崖絶壁の特徴ある御蔵島が望まれた。ここは三宅島の地形的歴史を知ることができる重要なジオスポットだ。
 
長太郎池とは 溶岩流の「溶岩じわ」によってできた潮溜まりだった。見える島は御蔵島
 
この崖の地層から、過去三千年におきた噴火の歴史が読み取れるそうだ
 
 溶岩流の断面
  島を一周しても大した時間はかからない。9時過ぎには再び大路池にやってきた。湖畔の観察道を探鳥したが、昨日あれほど鳴いていたタネコマドリやモスケミソサザイの声がほとんどしない。代わりにイイジマムシクイやアカコッコが鳴いていた。池の倒木の枝にはダイサギが休んでいた。
ダイサギ  アカコッコ 
  さらに観光を兼ね島を巡ることにした。 先ず土方海岸を巡りメガネ岩、1983年の噴火で溶岩流に巻き込まれた阿古中学校埋没跡などを見学し、溶岩流の恐ろしさを目の当たりにした。
 
 メガネ岩、右側は1959年伊勢湾台風で崩壊した 崩壊した右側に見える三本岳 
 
 
   大船戸海岸の手前から狭い山道を登り環状林道に入る。環状道を時計回りに進む。ほとんど車の通った形跡がなく一部道は荒れているところもあるが、きれいに舗装された所もあり現在まだ工事中らしい。
付近の林には相変わらずイイジマムシクイがよく囀っていた。道路にはときどきキジバトが日向ぼっこをしていたり、カワラヒワが餌を食んでいたりした。
シマセンニュウ 
キジバト  カワラヒワ 
   やがて見晴らしの良い展望所に着いた。「火の山峠」という看板が立っていたが、ここは今朝巡って来た椎取神社の奥の山の山頂部に当る。シチトウメジロの一群が虫を獲りながら通り過ぎた。ホトトギスがあちこち飛び回りながら鳴いていた。その中の1羽が1時間ぐらいの間に、車の後ろの枯れた立ち木の天辺に3回ほど止まり鳴いていたが、どうやらその木はホトトギスの縄張り宣言の重要なポイントらしい。逆光でやや遠かったが、兎も枯れ木に止まったホトトギスの姿を初めて写真に収めることができた。明日早朝ここへ来て、もっと近い場所に車を置きその中から狙う計画をして山を下りた。
 
シチトウメジロ 
ホトトギス 
   14時過ぎ一旦宿に帰り、餌台に集まるオーストンヤマガラやカワラヒワを撮り、夕方再度アカコッコ館の水場を見て今日の探鳥を終了した。三宅島は八丈島よりも鳥の密度が格段に高いと思われた。
ヒマワリの種を食べるオーストンヤマガラ
ヒマワリの種を食べるカワラヒワ 
 シマセンニュウの水浴び
オーストンヤマガラの水浴び 
 5月22日
  7時の朝食前に宿の水場周辺・餌場でオーストンヤマガラ、カワラヒワ、庭の木でシチトウメジロが虫を獲っていた。
 オーストンヤマガラ
カワラヒワ 
 シチトウメジロ
  その後大路池へ行ったが、湖畔に下る散策路で空から突然低いウーという声。見上げると枯れた大木の先にカラスバトが止まりボクを見ていた。急いでカメラを構え2,3枚撮影すると同時に飛び去った。カラスバトはこれまでにも2,3回鳴き声は聞こえていたが姿が見えず、非常にラッキーだった。
 
 カラスバト
  朝食後、昨日の偵察で決めていたホトトギスの待機場所へ直行。8時前に所定の場所へ車を付け、窓を開けて撮影態勢で待つ。予測ではホトトギスは後方の白い枯れ木の天辺に止まるはず。
 
   8:44;目標より少し前の枯れ木にホトトギスが止まるが、約1分で飛び立った(1回目)。9:12;目的の枯れ木にホトトギスが再来、約5分間止まり大きな口を開けて盛んに囀る(2回目)。我々の予測は見事的中し多くの写真を撮ったが、その割には動きが少なく余り面白い写真は撮れなかった。
1回目 
 
 2回目
 
 
 
 
 
 思った通りの撮影ができ灰庭氏と祝福の握手。9時半に終了し再度アカコッコ館に戻り、周辺を夕方まで思い思いに探鳥することにした。ミヤケコゲラ、モスケミソサザイが未だ撮れていないので、何とか探さねばならない。
 先ずアカコッコ館の水場を覗いた。相変わらずアカコッコ、シチトウメジロ、オーストンヤマガラなどが水浴びをしていた。
 
 アカコッコの水浴び
 
 シチトウメジロの水浴び
 水浴一服中のオーストンヤマガラ
  水浴びをみてから大路池周辺の散策路を探鳥。タネコマドリの囀り、アカコッコを楽しんでいると、偶然近くの大木にミヤケコゲラが飛んできて木を突き始めた。ラッキー! どうやら♀のよう。
 
 タネコマドリ(この個体は脚に調査のための標識が付いている、右下のアカコッコにも付いていた)
アカコッコ
 ミヤケコゲラ
  さらに湖畔の散策路を行くとオーストンヤマガラが大きな木の洞をのぞき込んでいた。また親が大きな毛虫を巣立ち間もない子供に与えていた。
木の洞を点検するオーストンヤマガラ 
親鳥に餌をせがむオーストンヤマガラの子
  夕方5時過ぎになり灰庭氏が車で迎えに来てくれた。その時大きな木の太い枝の上をチラッと動く小さな影を見た。すかさずレンズを向けると何とモスケミソサザイ ! シャッターを押すやいなや飛び去ったが、まさにラストチャンスであった。かくして三宅島の探鳥はほぼ終了した 
 
モスケミソサザイ 
 5月23日
  いよいよ帰る日となった。今日は降ったり止んだりの天気だが風はない。乗船は13:35。午前中時間があるので再度伊豆岬方面へ観光がてら探鳥。まず宿から直ぐ近くの「新澪池と新鼻新山」。火山爆発の凄さを感じた。
   
新澪池跡
 
 固まった溶岩流
 一番右側:新鼻新山
  伊豆岬では相変わらずウチヤマセンニュウがあちこちで囀っていたが、二人共カメラは向ける気にはならず、車窓から観察するだけだった。伊豆岬灯台の避雷針の先や崖の岩場にはイソヒヨドリがいたが、むしろそちらの方に興味を持った。自宅付近でもイソヒヨドリは見られるが、やっぱり彼らは海の傍が似合う。
伊豆岬灯台 

  いよいよ三宅島とお別れの時が来た。種類こそ限られていたが、三宅島の探鳥は非常に楽しく満足だった。ボクの一生でもう来ることはないだろう、と思いながら乗船した。帰路の航路でもオオミズナギドリ以外の海鳥との出会いはなかった。
 波に見え隠れするオオミズナギドリ
19:24 レインボーブリッジを無事通過、定刻に竹芝桟橋に着岸。かくして八丈島・三宅島探鳥の旅は終わった。最後に老人に快く付き合って下さった灰庭英樹氏に深甚の謝意を表します。